学名:Capricornis crispus
本州・四国・九州の海抜1500〜2500mの亜高山帯に多いが、低山帯や高山帯にも生息。
ヒノキ・シャクナゲ・ミズキ・シナノキなどの若芽や葉を食べる。
頭胴長1〜1.2m、尾長6〜7p。肩高68〜72p。
角の長さは8〜15pで、メスのはオスのよりも少しずんぐりしている。
毛皮がよいのでむやみに取られ数がたいへん少なくなったが、特別天然記念物として保護されるようになってからは、また増えている。
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日本人とニホンカモシカの付き合いは長く、左記解説にあるように古くは狩りの対象であり、肉は食料、毛皮や角は商品として重宝されていた。
明治時代に精度の高い銃が普及してからは乱獲が進み、絶滅が危惧されて昭和9年に「天然記念物」に指定。それでも密猟が続き、昭和30年には「特別天然記念物」に指定され、密猟は厳しく取り締まられた。
動物園での飼育もその頃から行われてきたようだが、彼らはストレスに弱く、飼育が困難だったため、昭和34年に開設された三重県御在所岳の日本カモシカセンターをはじめ、大町山岳博物館、立山風土記が丘カモシカ園、京都市動物園、神戸市立王子動物園の5ヶ所で繁殖研究が行われた。
そして今日に至り、カモシカ様の生活は安泰かと言うとそうでもなく、数が増えた彼らは人間様の植えたスギやヒノキの芽を食べて林業を妨げ、畑では農作物を荒らす悪者になっている。
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