子供の頃からずっと本物のパンダを見たいと思っていた。部屋には自分の背丈くらいのパンダのぬいぐるみもあった。上野にいると言うのは知っていたけど、遠いし行く機会もなく、またいつぞやのポートピア博にもパンダが来ていたが、それも行けずじまいだった。
そして大人になってようやく、アドベンチャーワールドにやって来たジャイアントパンダに出会う事が出来た。白と黒の毛皮に覆われていて、笹をむしゃむしゃ食べていて、パンダは私がそれまで思っていた通りの動きをしていた。
1996年8月、私が初めて出会った2頭のパンダは、エイメイとヨウヒンだった。2頭は同じ部屋にいて、じゃれているとも喧嘩してるともつかない様子で、本当に見ていて飽きなかった。
けれど結局、二頭のパンダが一緒にいる姿を見たのはそれが最後となる。ヨウヒンが死んでしまっていたからだ。
暫くはエイメイ一人(?)の寂しい日々が続いたが、それでも年に一度は会いに行った。
今ではそんな遠い時代の事が嘘の様な、大パンダ家族になっている。
ころころ転がる赤ちゃんパンダまで拝める、いい時代になったものだ。
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